2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

式嫌い

俺は凡そ「式」と名の付くものが嫌いである。結婚式、入学式、卒業式、成人式、葬式…。「チャート式」や「オギノ式」なんてのにさえ、響きに嫌悪感がある。 特に、結婚式って奴が苦手だ。結婚なんてものはそこから先が大事なわけであって、「結婚式」に憧れ…

2001年インドの旅

俺は、強い嫉妬の感情を抱くと、両こめかみから頭頂部にかけてぞわっ、と痺れが這い上がり、それが食道を通って胃にぐっ、と下りてきて、ゲロが出そうになる。つい最近も誰かさんにそんな経験をさせてもらった。まあ、生きてりゃ色々ある。 また、大好きな音…

恥ずかしの「町中華」

俺はハンチング帽を被り、髭を生やしている。髭の方はまあ、床屋以外では一切手入れしないので、「不精だから」という言い訳も立つ。しかし、ハンチング帽の方に関しては、「ハンチング帽が好き」というよりやはり「ハンチング帽を被った自分が好き」という…

「天才マンガ」の嚆矢 - マラマッド『レンブラントの帽子』を読む

レンブラントの帽子 作者:バーナード・マラマッド 出版社/メーカー: 夏葉社 発売日: 2010/05 メディア: 単行本 「天才マンガ」というジャンルがある。といっても俺が今名付けたんだが、ググってみると「天才が出てくるマンガ」という意味でいくつか用例があ…

ホラゲさんのこと③

その日は珍しく「ビータ」(旅)と言われる遠征で、三重の松阪市にオープンするビジネスホテルの宣伝の仕事だった。もちろん交通費をケチって、ワゴン車で行くことになっていた。 ホラゲさんが来るものだと思っていたら、別の三十絡みの男が運転して来た。 …

ホラゲさんのこと②

相模原辺りのショッピングモールのオープンセレモニーの仕事があったときも、ホラゲさんは値切って、交通費を惜しんで、自分の車で機材を運ぶと言い張った。俺と、当時付き合っていたクラリネットの彼女の2人は俺の(親のだが)車で行き、現地で合流するとい…

ホラゲさんのこと①

大学時代にジャズのサークルでラッパを吹いていた。 そのサークルというのがやたらと伝統的な奴で、「ゴトシ」と称する演奏の営業をして年に数百万稼ぎ、そのお金で毎年銀座の「ヤマハホール」で国内外からゲストを招いて「リサイタル」を行う、という仰々し…